畳の寿命は何年?交換時期と裏返し・表替え・新調の判断目安

2025年2月18日 |  コラム

ご自宅の和室の畳について、ふとこんなことが気になることはありませんか?

「畳が少し色あせてきたけど、このまま使い続けても大丈夫かな?」
「畳の表面がささくれてきたけど、これって交換のサイン?」
「前回、いつ畳替えをしたか覚えていないけど、まだ使えるかな?」

長く住んでいると、前回いつ畳替えをしたかはっきり覚えていないこともあります。また、中古マンションや戸建てを購入した場合だと、畳がいつ替えられたものなのか分からない方もいると思います。

畳替えには、裏返し・表替え・新調といった方法がありますが、最初からどの方法で畳替えをすると良いか分かっている人ばかりでありません。

実際は、畳の使用環境や状況によって傷み方は変わってきます。そのため、単純に年数だけではなく、毛羽立ちや色あせ、踏んだときの感触などが気になって畳替えを検討する方が大半

この記事では、畳の寿命や交換時期の目安と、今の畳の状態から裏返し・表替え・新調のどれをすれば良いのかをお伝えします。

前回の畳替えの時期が分からない方も、今の畳の状態と見比べながら参考にしてください。

畳の寿命と交換時期

畳の交換時期には、ある程度目安となる年数があります。

ただ、業界標準として「何年使ったら表替え」「何年使ったら新調」と年数が定めらているわけではありません。そのため、畳屋さんによって紹介している目安の年数が多少違うことがあります。

とはいえ大きな違いはありませんので、まずは「このくらいの年数から畳替えを考える」という目安として見ていただければ十分です。

畳替えの年数目安

おおよその目安は次のとおりです。

畳替えの方法年数の目安
裏返し2~3年程度
表替え天然い草:5~7年程度
和紙または樹脂:7~10年程度
新調15~20年程度

年数はあくまで目安です。

日当たりの良い部屋、よく使う部屋、湿気が多い部屋など、使用環境や状況によって変わります。

同じ10年使った畳でも、畳床がまだ十分使えるため表替えで対応できることもあれば、畳床まで傷みが新調で対応した方が良い場合もあります。

使用年数が分からない場合

「そう言えば、前回はいつ畳替えしたっけ?」と思い出せない、分からなくなっていることも珍しくありません。中古マンションや戸建てを購入した場合は、前の所有者がいつ畳替えをしたかそもそも分からないでしょう。

そのような場合は、無理に使用年数を特定する必要はありません。

年数はひとつの目安でしかないため、今の畳表と畳床がどのような状態なのかを見ることの方が重要です。

畳表と畳床の劣化

畳の構造はシンプルです。

普段目にしている①の部分が「畳表(たたみおもて)」、畳の縁の②の部分が「畳縁(たたみべり)」、畳の芯となっている③の部分が「畳床(たたみどこ)」です。

畳替えを考えるうえで大切なのは、畳表がどれだけ傷んでいるか、畳床まで傷んでいるかです。

畳表だけ傷んでいて畳床の耐久性が維持できていれば、畳床はそのまま使って畳表だけ交換する表替えができます。一方で、畳床まで傷んでいて沈み込みや大きな凹みなどがある場合は、畳表だけ交換しても畳床の傷みによる不具合は直らないため新調を検討することになります。

つまり、畳が古くなったからと言って、必ずしも畳自体を新しいものに替えないといけないわけでは

畳の劣化サイン

では畳の状態からどうやって畳替えか必要か検討すればいいかですが、サインがあります。

実際には、単純に使用年数よりも、「最近がささくれが増えて気になる」「歩くと以前と感触が違う」といった変化をきっかけに畳替えを考える方が多いです。

大きく分けると、畳表に現れるサインと、畳床に現れるサインがあります。

■ 畳表の劣化のサイン

変色や色あせ

天然い草の畳表は、日焼けや経年劣化により変色していきます。

もちろん、変色や色あせだけで畳として使えなくなることはありません。そのまま使い続けることもできます。しかし、日焼けによる色むらや古びた見た目が気になる場合は、畳替えを考えるひとつのきっかけになります。

なお、和紙や樹脂の畳表は、天然い草と違って紫外線による劣化が少ないため、変色や色あせしにくいです。

毛羽立ちやささくれ

天然い草の畳表は、たくさんのい草が織り込まれて作られています。

畳表のランクによって耐久性は変わりますが、い草は植物ですので歩くときの摩擦や物理的な衝撃によって徐々に傷んで、擦り切れていきます。また、長期間使用していると表面が乾燥してもろくなってきます。そうすると、毛羽立ちやささくれが発生します。

畳のカスが服や靴下に付くようになったり、ささくれが肌に刺さるようであれば、怪我をしないために表替えを検討しても良い状態と言えます。

汚れやシミ

長年使用を続けることで、掃除をしても取れない汚れやシミが残ったりすることもあります。

まだ使える状態であって、見た目として汚れやシミが気になる場合は、畳替えをする理由のひとつになります。

カビやダニ

天然い草の畳表は天然素材のため湿気を吸収しやすく、風通しが悪く湿気が高い部屋では、カビが発生することがあります。

また、天然い草の畳表は織り込まれたい草の隙間に、ほこりや皮脂、食べかす、人間のフケ、髪の毛といったダニの餌がたまりやすくなり、ダニが発生しやすくなります。

畳表だけでなく、畳床にほこりや湿気が入り込むとダニやカビが繁殖しやすくなります。ダニやカビの発生が畳表だけであれば表替え、畳床まで発生していれば新調を検討すると良いでしょう。

なお、和紙や樹脂の畳表は湿気を吸いにくいためダニやカビが発生しにくいですが、極端に湿度が高い環境だとカビが発生する可能性があります。

■ 畳床の劣化のサイン

沈み込みやフワフワした感触

長年使い続けていると畳床が劣化して、畳を踏むと沈み込んだり、弾力がなくフワフワした感触がすることがあります。

畳床の劣化によるものであれば、表替えでは改善できないため新調を検討します。

凹みや変形

畳床が劣化すると、頻繁に歩く部分が凹んだり、畳自体に歪みが出たりすることがあります。

畳表を新しくても、畳床の凹みや変形は残るため、凹みや変形が酷いようであれば新調を検討します。

隙間や段差

畳と畳の間に以前よりも大きな隙間ができたり、畳と畳の間に段差ができることもあります。

畳床の変形だけでなく、部屋側の状態など別の原因がある可能性もありますので、実際の状態を確認してみる必要があります。

裏返し・表替え・新調の判断

裏返し・表替え・新調のどれが合っているかを検討・判断するために、それぞれの違いを簡単に説明します。

裏返しが向いている状態

裏返しは、現在使用している畳表を外して、畳表の裏面を表側にして縫い付け直す方法です。

「裏返し」という言葉から、畳自体の表裏をひっくり返すように思う方もいるかもしれませんが、ひっくり返すのは畳表です。

使用を開始してから比較的年数が浅く、畳表の傷みが少ない場合に行います。長く使っている場合は、畳表の裏側まで傷んでいることがあるため、裏返しできない場合もあります。

表替えが向いている状態

表替えは、畳床は交換せず、畳表と畳縁を新品に交換する方法です。

毛羽立ちやささくれ、擦り切れ、汚れなど畳表の傷みが気になっていても、畳床がまだ使える状態であれば表替えで対応できます。

表替えをする年数の目安や、表替えで対応できる具体的な劣化サインについて詳しく知りたい方は、別記事「畳の表替えは何年が目安?表替えで済む劣化サインをチェック」をあわせてお読みください。

新調が向いている状態

新調は、あたらしく畳を作る方法です。

長い年月使用して畳床が劣化し、踏んだときの沈み込みや凹み、変形などが目立つ場合は、新調を検討します。

15年、20年使っているから必ず新調ということではありません。畳床がまだ使える状態であれば表替えで対応できますので、実際の畳床の状態を確認して判断することになります。

新調する年数の目安や、畳床の劣化の具体的なサインについて詳しく知りたい方は、別記事「畳の新調は何年が目安?沈み込み・フワフワする劣化サインをチェック」をあわせてお読みください。

畳替えの判断ロー

今の畳がどの状態なのか、簡単に整理すると次のようになります。

使い始めてから2~3年程度で、畳表の傷みが少ない
→裏返しを検討

毛羽立ちやささくれ、擦り切れ、汚れなど畳表の傷みが目立つ
→畳を踏んでも沈み込みやフワフワした感じはない
→表替えを検討

踏むと沈む、フワフワする、大きな凹みや変形がある
→畳床の状態を確認
→新調を検討

もちろん、実際の畳はここまできれいに分けられないこともあります。

「表面は傷んでいるけど、畳床が使えるか自分では分からない」という場合もあると思います。

その場合は、表替えか新調かを自分で決めてから畳屋に依頼する必要はありません。畳の状態を見てもらってから決めれば大丈夫です。

畳替えの施工事例

ここまで、畳替えの目安となる年数と畳の状態をみる劣化のサインについてお伝えしてきました。

しかし、「実際に交換をした人たちが、どういう理由で交換したのか参考にしたい」、という人もいると思います。

正直に言ってしまうと、これは人それぞれとなってしまうのですが、事例を2つご紹介します。

事例①:約10年使用した畳の表替え

分譲マンションにお住まいのお客様で、10年ほど天然い草の和室を使用してきました。

しかし、天然い草のささくれや色あせが目立ちはじめたため、表替えもしくは新調を検討されていました。

現地確認をした結果、畳床(の芯材)の耐久性は維持されていたため、畳床は再利用して畳表・畳縁を新しくする表替えを行いました。

10年使っているから新調ということではなく、畳床がまだ使える状態であれば表替えで対応できる事例です。

事例②:畳床まで劣化した畳の新調

築30年木造戸建てのお客様で、これまで2回ほど表替えをしてきましたが、畳の凹みが気になり畳床から交換する新調を検討されていました。

現地確認をした結果、頻繁に足を運ぶ部分の摩耗が多く凹みも顕著のため、畳床から交換する新調を行いました。

何年使っているかだけでなく、現在の畳床がまだ使える状態なのかを見ることが大切です。

畳替えの費用目安

畳替えをするかどうか考えるとき、「結局費用がどのくらいかかるかによる」という人も多いと思います。

畳替えの費用は、裏返し・表替え・新調のどれを行うかによって変わります。

また、表替えや新調の場合は、天然い草・和紙・樹脂など、どの種類の畳表を選ぶか、天然い草であればさらに産地やランクなどによっても変わってきます。

そのため、まず今の畳にどの畳替えが必要なのか確認したうえで、使用する畳表などを選んでいくことになります。

畳替えの費用は別コラムで詳しく説明しています。方法別の費用目安を知りたい方は、あわせてお読みください。→【畳替えの費用目安を確認する】

まとめ

畳替えには、裏返し・表替え・新調があり、それぞれ目安となる年数があります。

しかし、実際には畳の使用環境や状況によって傷み方が変わるため、年数だけで決まるものではありません。

毛羽立ちやささくれなど畳表の傷みが中心で、畳床がまだ使えるのであれば表替えで対応できます。一方、踏んだときに沈み込む、フワフワする、凹みや変形が大きいといった場合は、畳床まで確認をして新調を検討します。

前回いつ畳替えをしたか覚えていない、前の所有者がいつ畳替えをしたか分からない場合でも、今の畳の状態を確認することで判断できます。

「そろそろ畳替えをした方が良いと思うけど、表替えでいいのか新調した方がいいのか分からない」という段階で、無理にどちらにするか自分で決める必要はありません。

今の畳の状態を確認して、まだ使える部分は使いながら、必要な畳替えを選んでいただければと思います。

※賃貸住宅の場合は、ご自身で畳替えを依頼する前に、管理会社またはオーナーへご相談ください。

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