畳の新調年数の目安と劣化のサインは?【チェックリスト付】
2026年1月22日 | コラム

「畳のでこぼこが気になる」
「歩くとなんだか沈み込む感じがある・・・」
「畳って、何年くらい使ったら新調するのが一般的なのかな?」
なんとなく違和感があっても、「まだ使えそう」と思って判断を後回しにしている方、どうすればいいか調べている中で「張替え(表替え)と新調のどちらにすべきか」迷っている内にズルズル時間が経ってしまっている方もいるのではないかと思います。
この記事では、「畳を新しく作り替える(新調)目安となる年数や劣化のサイン」「張替えでは対応できない畳の劣化とはどんな状態か?」といった疑問に、できるだけ分かりやすくお答えします。また、専門知識がなくても畳の状態をチェックできるチェックリストをご用意しましたので、是非ご活用ください。
この記事を読むことで、次のようなことが分かります。
- 畳を新調する一般的な年数目安
- 新調を検討した方がよい劣化のサイン
- 畳の状態を自分で確認するためのチェックポイント
- 新調を先延ばしにした場合に起こりやすいリスク
- 畳新調の費用相場と基本的な流れ
畳新調の年数目安
畳が古くなった、傷んできた際に、「畳は何年くらい使ったら新しくした方がいいの?」という疑問を持つ方は多いと思います。
おおよその目安となる年数はありますが、正直、使用年数だけで一律に判断できるものではありません。あくまで、判断基準の一つとして知っておくと良いという感じです。
畳新調の一般的な年数目安
15~20年程度
畳表と畳縁を交換する張替えと違って、長年の使用によって畳の芯材である畳床が劣化して傷んできた場合に新調を検討することになるため、張替えと比べると新調する目安の年数は長くなります。
年数はあくまで「目安」
それでは、15~20年ほど使ったら必ず新調する必要があるのかというと、そういうわけではありません。実際には、次のような使用環境や条件によって、傷み具合が大きく変わるからです。
・日常的によく使う部屋か
・歩行頻度や荷重のかかり方
・家具の配置や重さ
・部屋の湿気や通気性
・畳床の種類(わら床・建材床など)
畳の新調を検討すると良い劣化サイン
畳の劣化というと、「変色や色あせ」「毛羽立ち・ささくれ」「汚れ」など、見た目の変化を思い浮かべる方が多いと思います。
こうした劣化は畳の表面である畳表に関するもので、一方、畳を新調すべきかを判断するうえで重要な劣化サインは畳の芯材である畳床に現れるものになります。ここでは、畳床が劣化した場合に現れる代表的な劣化サインを紹介します。
歩くとフワフワする・沈み込む感覚がある
畳の上を歩いたときに、
・踏んだ部分が沈み込む
・部分的にフワフワした感触がある
・以前より踏み応えがなくなった
場合は、畳床の強度が低下している可能性があります。
畳床は長年の使用で圧縮され、弾力を失っていきます。この状態になると、表面を張り替えても足触りの改善は期待できず、新調が必要になるケースが多くなります。
特定の場所だけ極端に沈む・傾く
部屋の中央や出入口付近など、よく歩く場所だけ極端に沈む、あるいは畳が傾いて感じる場合も要注意です。
これは、畳床の内部が部分的に潰れたり、構造が崩れているサインです。張替えで表面を新しくしても、沈み込みや傾きは改善されず、使い続けることでさらに型崩れが進行する恐れがあります。
畳と畳の間に大きな隙間ができている
畳同士の間に、
・指が入るほどの隙間がある
・以前より隙間が広がってきた
・畳のラインが揃っていない
といった状態が見られる場合、畳床の変形や縮みが進んでいる可能性があります。
この状態では、張替えによって見た目が一時的に整っても、隙間の根本的な解消は難しく、新調を検討した方が良いケースが少なくありません。
カビ臭さや湿ったような臭いが取れない
換気や畳の表面を掃除をしても、
・部屋に入るとカビ臭い
・湿ったようなにおいが残る
・梅雨時期以外でもにおいが気になる
と感じる場合は、畳床の内部まで湿気や菌が入り込んでいる可能性があります。
畳表だけを交換しても、内部に残った臭いや菌は完全に除去できないことが多く、衛生面を考えると、新調を検討した方が安心な状態と言えます。
畳新調のセルフチェックリスト
専門的な知識がなくても確認できる新調を検討した方がよい状態かどうかのセルフチェックリストをご用意しました。実際に畳の上を歩いたり、触ったりしながら確認してみてください。
もし複数項目が当てはまるようであれば、新調を検討してみてもいいかもしれません。
□ 畳の上を歩くと、フワフワしたり足が沈み込む感じがある
□ 特定の場所だけ、明らかに柔らかく沈む、または傾いている
□ 踏み心地が以前より悪くなり、安定感がないと感じる
□ 畳と畳の間に、指が入るほどの隙間がある
□ 畳のラインが揃っておらず、ガタつきやズレを感じる
□ 換気や掃除をしても、カビ臭さや湿ったようなにおいが残る
□ 梅雨時期以外でも、部屋全体がジメッと感じることがある
□ 畳の表面を張り替えたが、踏み心地は改善していない気がする
□ 今後も長く住む予定があり、快適性を重視したいと感じている
新調を先延ばしにするとどうなる?
「まだ使えなくはないし、急いで新調する必要はないかもしれない」
畳の新調を検討している方の多くは、このように感じるのではないでしょうか。
たしかに、多少劣化していても、生活をするうえで困ることは少ないでしょう。しかし、新調した方が良い状態で使いつづけることで起こりやすい問題もあります。
踏み心地がさらに悪化し、違和感が強くなる
畳床がへたっている状態で使い続けると、
・沈み込みが深くなる
・フワフワした感覚が広がる
・安定感がなくなる
といった変化が徐々に進みます。
最初は「少し気になる」程度だった違和感も、時間の経過とともにストレスとして蓄積されていくケースが少なくありません。
畳の型崩れや隙間が広がる
畳床の劣化が進むと、畳自体が変形しやすくなります。
・畳と畳の隙間が広がる
・畳の高さが揃わなくなる
・ガタつきやズレを感じる
こうした状態になると、張替えで見た目を整えることも難しくなり、新調以外の選択肢が取りにくくなることがあります。
湿気やカビの影響を受けやすくなる
劣化した畳床は湿気を溜め込みやすく、
・カビが発生しやすい
・においがこもりやすい
・部屋全体がジメッと感じる
といった問題が起こりやすくなります。
特に、換気が十分にできない部屋や梅雨時期・夏場は状態が悪化しやすく、気づかないうちに内部劣化が進行してしまうこともあります。違和感や使い勝手の問題ではなく、健康被害につながる可能性がある問題ですので、放置した場合の一番大きな問題と言えるかもしれません。
畳の新調費用相場
畳の新調は、張替えと違って新しく畳を作ることになるので、やはり多くの方にとって費用がどのくらい高くなるのかが気になると思います。
ここでは、一般的な費用相場と、価格に差が出る理由を分かりやすく整理します。
新調の一般的な費用相場
新調は、張替えの費用に畳床の費用を合計した金額が目安となります。
張替え費用については、「畳の張替え時期はいつ?劣化のサインと判断チェックリスト付き」の記事でも記載していますが、1帖あたりおおよそ以下が目安となります。
| 種類 | 費用相場 |
| 天然い草(普及品) | 7,000~8,000円程度/帖 |
| 天然い草(中級・国産) | 10,000円程度/帖 |
| 天然い草(上級・国産) | 11,000~15,000円程度/帖 |
| 天然い草(最上級・国産) | 20,000円~/帖 |
| 和紙畳 | 10,000~15,000円程度/帖 |
| 樹脂畳 | 10,000円~15,000円程度/帖 |
以下の畳床の費用を上記の畳表の費用に加えてください。
| 種類 | 費用相場 |
| ワラ床 | 9,000~11,000円程度/帖 |
| ワラサンド床 | 7,000~9,000円程度/帖 |
| 建材ボード床 | 6,000~8,000円程度/帖 |
なお、既存の古い畳の処分を依頼する場合は、2,000~3,000円程度/帖がかかります。
畳床の種類による違い
ワラ床とは、昔から使われてきた、稲わらを重ねて作る伝統的な畳の芯材です。自然素材でできているため、湿気を吸ったり吐いたりする力が高く、お部屋の空間を調湿機能が優れておりジメジメしにくく、畳ならではの調湿効果を感じやすいのが特徴です。
ワラサンド床とは、ワラ床の中に断熱材(スタイロフォーム)を挟み込んだタイプです。ワラ床の調湿性能はそのままに、床下からの冷えを抑える断熱性能をプラスしたバランスの良い芯材です。
建材ボード床とは、木の繊維を固めた建材用ボード(インシュレーションボード)と断熱材(スタイロフォーム)を組み合わせた芯材です。ワラの素材と比較すると調湿機能は劣りますが、カビやダニの発生は抑えられています。また、軽くて価格も比較的抑えられるため、現在の新築やリフォームではもっとも一般的に使われているタイプです。
畳の新調の流れ
畳の新調を行う場合、次のような流れで進みます。
大まかな流れを把握しておくだけでも、問い合わせや相談の際に安心です。
1 お問い合わせ
2 お見積もり
業者が現地を訪問して、要望や畳の状態などを確認し、ご提案・お見積りをします。畳表、畳縁、畳床のサンプルを持参してくれる業者の場合、見た目や実際の肌触りなどを確認できるので安心です。
3 ご注文・日程調整
4 お部屋の採寸
新しく作る畳を敷いたときに隙間ができないように、使用する畳の特性を踏まえて採寸を行います。所要時間はおおよそ1時間となります。
5 畳の製作
採寸結果をもとに、新しい畳を製作します。
6 納品
製作した畳を納品します。古い畳を外して新しい畳を敷きこむ際は、タンスなどの家具があっても業者が移動してくれるのが一般的です。
基本的な流れは上記のとおりですが、畳屋によって細かな部分で違いがある可能性があるので、詳細は依頼先に確認してください。
まとめ
畳の新調は、「何年使ったら必ず必要」というものではありません。
「踏み心地の違和感」「沈み込みや型崩れ」「においや湿気の問題」といった劣化のサインが出ている場合は、新調を検討してみると良いでしょう。
しかし、衛生面から健康被害が発生している場合でもなければ、使い続けることはできます。
そのため、新調のベストなタイミングは、「自分が畳を新しくしたい」と思ったときです。
そういう判断をするときの一つの判断基準として、目安の年数と劣化サインを参考にしてもらうのが良いと思います。自分では判断が難しい感じる場合は、畳屋に相談してください。
この記事を参考に、快適な畳のある暮らしを、ぜひ長く楽しんでください。
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